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かつての指導者たちのような歴史に名を残す金字塔を打ち立てるのか?プーチン大統領の思惑とは

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photo https://free-designer.net/

ロシア初代エリツィン大統領を初めとして、その後の歴代大統領を

時系列にしました。

 ボリス・エリツィン/1991~1999/8年+174日

 ウラジーミル・プーチン/2000~2008/8年+128日

 ドミートリー・メドヴェージェフ/2008~2012/4年+0日

 ウラジーミル・プーチン/2012~2024(任期終了予定)/9年 + 294日(現在)

 ロシア連邦大統領 - Wikipedia

 

上の通りプーチン大統領の任期は第二代と第四代を合わせて

すでに18年を超えています。

近年のロシアを形成しているのはプーチン独裁政権と言っても

過言ではないでしょう。

強引に法改正してさらに任期を永続させることも不可能とは言い切れません。

 

ここまで来ますと、歴史上、著名な指導者、権力者たちがそうだったように

「誰も出来なかったような偉業を成し遂げて歴史に名を残したい」と

考えてしまうのが人間の性(さが)というものです。

その際によく象徴とされるのが「金字塔」です。

どれも実用上どうしても必要だったわけではなく、指導者、権力者が

歴史に自分の名を植え付けるための言わば「記念碑」です。

 

「記念碑」は世界中に存在します。

ピラミッドに関しては、庶民の生活を支える重要な公共事業だった

など諸説ありますが、東京都庁舎に関しては、建設当時

国内1、2の高さを競うツインタワーで凝りに凝ったデザイン、

都民の血税を注ぎ込んでまでこんな物が必要だったのか?

平和過ぎる日本の象徴とも言えます。

 

話を戻しますが、プーチン大統領が思い描いている金字塔とは何でしょうか?

国土の大半が寒冷地ですので南方向へ領土を拡大することでしょうか。

アメリカや中国などの大国と肩を並べる地位を維持することでしょうか。

 

当面の課題は、ウクライナの反ロシア派のゼレンスキー政権を打倒して

親ロシア派政権に交代させるというシナリオです。

もしこのまま反ロシア派が台頭すれば、ウクライナNATOに加盟する

ことはもはや時間の問題で、すなわち同加盟国の米軍の戦略兵器が

モスクワの目と鼻の先にまで迫ってくることを意味し、

これだけは何としても避けなければならないのです。

 

ウクライナとしても簡単にはNATOに加盟するわけにもいきません。

NATO対ロシアの戦争になれば、最前線であるウクライナ

真っ先に壊滅することになるからです。

日本と韓国がアメリカの軍事同盟国であることが

中国に対しても大きなストレスとなっていることは間違いありません。

もし米中戦争が始まれば、間違いなく日本と韓国は前線基地にされる訳です。

 

これらも含めて、最近始まったことではありませんが

民主主義国連合と、社会主義国連合の勢力争いの歴史上に

一つの節目を迎えているのが現在の状況と言えます。

 

「民主主義こそが世界の平和と安定の根幹だ」と主張する

アメリカを始めとする民主連合の思惑は、社会連合を一歩たりとも

前進拡大させないことです。

 

一方、社会連合は、周辺国にこれ以上、アメリカの軍事力を

近付けさせるわけにはいきません。

事あるごとにアメリカ勢力を優位に立たせることになるからです。

 

もし社会主義勢力が急拡大しても、私自身はその支配下

生活していけるとはまったく思えませんし、どこかの民主主義国へ

逃げ出すことになるでしょう。

 

ですがアメリカ勢力が安泰とも私には思えないのです。

結局のところ「武力」による「統治」、「武力」による「平和」は

双方いずれにとっても限界があるのです。

統治と平和の代償として必ずストレスを生じさせ、しばしば中東のような

摩擦を生むことになり、いつまで続けても世界の安定には到達できません。

そのための手段が根本的に間違っているからです。

 

ロシアを取り巻く環境も多難と言えるでしょう。

広大な国土とそれなりの人口、それなりの経済発展を認めることはできますが

そのほとんどが石油やガスなど天然資源の輸出に依存したもので、

これから世界で脱炭素化が進んで需要が減少したら

ロケットか核兵器を売るくらいしか有力な産業もありません。

高緯度の寒冷地ですので農作や牧畜も有利とは言えません。

 

私がもしロシアの大統領だったら、主要な都市部だけでも

透明なポリカーボネートの屋根で覆ってしまいますね。

極力、化石燃料に依存せずに、ビニールハウスのような

温暖で過ごしやすい環境に変えるのです。

もちろん農業にも有効です。

 

プーチン大統領にも壮大なビジョンがあるのかも知れませんが、

「寒冷地」という根本的な悪条件に真正面から向き合い、国民の負担を

軽減できない限り国全体の基礎体力の強化も今後の発展もないでしょう。

だからと言って中国も含めた社会主義国がこれ以上、勢力を伸ばすことも

民主主義に慣れ親しんだ私たちにとっては恐怖を感じてしまいますね。

 

やはりいつかは世界が民主化されるべきなのでしょうか。

「武力」に頼らない新しい方法でそれが実現できれば、

また新しい世界が見えてくるのでしょう。

 

お読み頂き有難うございます。

ウクライナ、ロシア情勢について、

進展があればまた続報記事を書きたいと思います。