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式典で11年ぶりの天皇陛下のおことば 「皆さんとご一緒に」

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photo ドロミテ https://publicdomainq.net/lago-federa-dolomites-0016883/

今回は驚くようなニュースではありませんが、私がすごく気に留まった

出来事がありましたのでご紹介させてください!

 

世界中で、地球温暖化やCO2排出問題が取り上げられている中、

愛知県で、両陛下と市民が一緒に木を植えるイベント「全国植樹祭」が

開催されました。

<参考記事>

天皇陛下、植樹祭式典でのお言葉全文 - 産経ニュース

 

こういった式典での「天皇陛下のおことば」は、これまで

公務によるご負担軽減のために取り止められていたそうです。

それで今回が、ご即位後の「令和」初めてで、かつ11年ぶりの

「おことば」となったわけです。

そうだったんだ!知らなかったです(恥)

 

その「おことば」のなかで、

「皆さんとご一緒に植樹を行うことを喜ばしく思います」と述べられました。

先代の上皇さまは「皆と共に」と表現されていました。

昭和天皇から「天皇らしさ」を守り継がれたということですね。

また今回は「皆様」でもなく、「皆さんとご一緒に」って、

なんかいいじゃないですか!

ジワ~っと染み入る感じがしました。

 

上皇さま、上皇后さまも厳しい災害が起きては全国各地へ出向かれ、

ベタっと座り込んでまで被災者と同じ目線で励まされていたお姿が

印象的ですよね。

「苦しい時も国民と共にある」というメッセージを強く感じました。

大規模停電時も、暖房を止めてロウソクの明かりで過ごされたそうです。

 

一方、現在の天皇陛下は皇太子さまの当時から「皆さん」という

表現を使用されて、「即位の礼」でもより誰にでも馴染みやすいお言葉で

ご挨拶をされ、そして今回の式典でも「皆さん~」という

表現を一貫して使用されました。

 

これは令和天皇からの新しいメッセージではないかと私は思うのです。

~権力でも抑圧でもない、皆さんと一緒に歩もう、良い時代にしよう~

政治家の皆さん、着いて来れますか?(笑)

 

もしも平成天皇が「天皇はこうあるべきだ、同じようにやればいいんだ」

という方針で指導をされていたら、表現も変わらなかったかも知れません。

令和天皇が幼少のころから溢れるほどの愛情を注ぎ、信頼し、

そして何よりご子息お一人お一人の考えを尊重されて来たからこそ

令和天皇ご自身のお人柄が最大限に発揮された結果ではないでしょうか。

 

話は脱線してしまいますが、

そもそも地球上のほとんどの生物が「有性生殖」という

面倒な方式を選んだのはなぜでしょう?

それは父にも母にもない、新しい特性を生み出すためです。

「無性生殖」では親と同じ特性の個体が繰り返され、微生物を除く

ほとんどが環境の変化に適応できず、絶滅してしまいました。

 

子供のころに「ああしなさい、こうしなさい、良い学校を出て

あなたも立派な大人になりなさい」とか、何か失敗した時に

「お父さんの言う通りにしないからだ」と言われた時、

半分は「たしかにそうだな」と思いつつ、理屈では説明のつかない

何とも言えない「失望感」を感じたことはありませんか?

これって生物のもっとも根源的な本能なのかもしれませんよ。

 

「コピーを作ってはいけない、特定の一種、考え方が

増殖し続けてはいけない、そのうち崩壊する」と自然が教えているのです。

これから世界がどこへ向かって行くのか、誰にもわかりません。

新人類と言われようが、若者たちがそれぞれの「答え」を

見つけてくれるでしょう。

 

脱線しすぎたので戻しましょう(笑)

式典では皇后さまも、とても穏やかな表情をされていましたね。

即位されて間もなく、プレッシャーもあるはずですが、

今は充実した状況にあることが伺えますね。

これまでも、これからもご心労が多いと思いますが、

日本中の皆さんが皇后さまの健やかで、穏やかな笑顔を

見たがっているのです。安心したいのです。

 

「象徴」という抽象的なお立場ではありますが、

曇りがちな世の中を、これからお二人が明るく照らしてくれるでしょう。

日本が大切に守り継いできたものが何なのか、

気付かされた気がしました。